口の中のいろんな所に出来る口内炎。

よく動く所やついつい舌で触ってしまう所に出来ると本当に痛くてうっとおしいですね。

厄介な場所に出来てしまうと、なぜこんな所に口内炎?と思ってしまう事もあります。

でも、そこに口内炎が出来たのにはちゃんと理由があるはずです。

それでは口内炎が出来てしまった場所によってどんな原因が考えられるのでしょうか。

思い当たるふしがあれば、これから口内炎を予防するのに役立ちますね。

また、舌の側面や喉の奥など、場所によっては普通の口内炎とは違う原因の病変が出来る事もあります。

いつもと違う様な口内炎の場合では、素人判断で薬局の薬では治らない場合もありますので、念のためにそのような病変についても見て行きましょう。

 

口内炎はどんなことが原因でできる?

 

口内炎の中で最も多いのは、アフタ性口内炎と言われる直径が5ミリ程度の表面が白くて痛いできものです。

この口内炎はほとんどの人が経験するほどポピュラーなもので、普通に口内炎と言えば、このアフタ性口内炎の事だと思っても良いくらいですね。

このアフタ性口内炎は口の中のあらゆるところに出来ます。

口内炎は過労や風邪などで体力が落ちて免疫力が弱っている時に、口の中の粘膜に傷がつくとそこが炎症を起こして発症します。

ですのでアフタ性口内炎のほとんどは口の中のどこであれ、粘膜に傷がある場所に出来てしまうのです。

 

熱々の物が好きで無理に飲み込んで、口の中の粘膜が膨れ上がったら、その膨らんでしまった粘膜の部分から口内炎が出来る可能性があります。

魚の骨が喉に引っかかってなかなか取れなかった場合も、喉の奥には間違いなく傷が出来ていて、そこが口内炎に発展する事もあります。

舌の先や側面、頬の内側を食事の時に噛んでしまう事もよくありますが、こういう時も要注意です。

歯磨きをする時に、硬すぎる歯ブラシで歯茎に傷をつけている事もよくある事です。

 

このようにして、私たちは毎日?のように口の中に傷をつけて、口内炎の原因を自分で作っていると言っても過言ではありません。

ただし、こういう口の中の傷は防ごうと思えばある程度は防げる事です。

口の中の粘膜の傷は、このように自覚できるほど痛かったりすればよく分かりますが、気づかない間にごく小さな傷が付いていることも多く、そんな細かい傷を防ぐ事はなかなか無理な事ですね。

傷に気付かない間にそこに口内炎が出来て、どうしてこんな場所に?と思って不安になってしまう事もあるでしょう。

そこで大切になるのは、常に口の中を清潔に保って口内炎になりにくい状態に保つことです。

口内炎は口の中に傷があれば必ず出来るというものではありません。

口の粘膜の表面を清潔にしておけばかなり防げるものです。

口の中の傷が原因でアフタ性口内炎が出来た時は、出来るだけ口の中を清潔に保ち、市販の口内炎用の薬を用いて治療できますが、口内炎が大きい場合やなかなか治らない時は念のために歯科に受診しましょう。

 

注意が必要な口内炎

 

ここで注意しないといけないのは、いつも同じ場所で口内炎が出来る場合です。

例えば舌の側面や頬の内側など、歯と接触する所が炎症を起こして口内炎が何度も再発するときは、歯並びが悪いとか入れ歯の調整がうまく行っていないなど、口の中の不具合が原因になっている事が多いからです。

こんな場合は歯科でその原因を改善しない限り口内炎が再発する恐れがありますので、単にその都度口内炎を治すだけでなく、歯科の治療が必要です。

このように口の中の物理的な刺激が原因で起きる口内炎の多くはカタル性口内炎と呼ばれるものです。

 

カタル性口内炎

カタル性口内炎はアフタ性口内炎の様なポツンと独立したできものではなく、傷がついている部分を中心に粘膜が広い範囲で赤く腫れて来ます。

そしてその赤く腫れた粘膜の上にカタルと呼ばれる白血球を含んだ粘液が滲み出てきます。

この粘液のせいで口内炎そのものの痛みは小さいのですが、冷たい物や酸味の強い食べ物には非常にしみると言う特徴があります

カタル性口内炎自体はアフタ性口内炎と同じく、口の中を清潔に保ち市販の口内炎の薬でも治りますが、それだけでなく原因になっている口の中の不具合を解消することが大切です。

 

ヘルパンギーナ

小さな子供さんの喉の奥に口内炎がいくつもできている時は、普通のアフタ性口内炎ではなくヘルパンギーナと言うウイルス性の口内炎の疑いがありますので、病院に受診することが大切です。

ヘルパンギーナーは5歳ぐらいまでの小さな子供に多い病気で、高熱を発し非常に激しい症状の感染症です。

ヘルパンギーナの口内炎は、アフタ性口内炎とは違って2~4ミリほどの膨らんだ水疱状のできものが多数出来ます。

この病気にかかって喉に口内炎が出来ている時には発熱もしているはずですので、脱水症状なども起こります。

この病気は内臓粘膜に増殖するエンテロウイルスが原因ですが、今のところこのウイルスに対する特効薬がありません。そのため治療は解熱や抗炎症などの対症療法だけになり、発症直後から感染予防の対策が大切になります。

 

白板症

また、40歳以上の男性で、舌の側面がただれて来たり白い苔のようなものが張り付くように増えてきた場合は、白板症という病気の可能性があります。

白板症は長年にわたって歯や入れ歯との接触による物理的刺激、あるいはアルコールやニコチンの化学的刺激によって起きる病変で、特に舌の側面に起きる事が多く、がん化する可能性もある厄介なものです。

白板症の白い苔の様なものはいくらこすっても取れないのが特徴で、この苔状のものと共に患部の粘膜の内側にしこりの様なものが感じられたら、がん化する可能性があると言われています。

この病気の治療は、まず口の中の刺激の原因になっているものを改善し、ビタミンAを投与します。

ほとんどの白板症はそれで改善しますが、それでも改善しない場合は患部を外科手術で切り取る必要があります。またこの時に切り取った患部の一部を顕微鏡で組織検査します。

 

おわりに

 

口内炎は口の中の色々な場所に出来ますが、普通のアフタ性口内炎の場合は、それぞれの場所を傷つけないように注意すると同時に口の中を丁寧に清潔にする事で、かなり予防できるものです。

いつも決まった場所に口内炎が出来る場合は、その原因になっている口の中の不具合を改善することが大切です。

また、白板症も長年にわたる口の中での刺激が原因ですので、そのような刺激を起こす原因を取り除くことでほとんどが改善します。

口の中はいつも清潔に、そして粘膜を傷つけるような不具合は出来るだけ早く取り除くことが大切です。

また、小さな子供さんや大人でも、口の中を観察する習慣をつける事も大切ですね。