お酒は毎日の生活の潤滑剤。

一日の終わりにホッと一息つくのには、お酒は必要だと言う方は多いですよね。

自分は口内炎になりやすいけどお酒は飲んでも大丈夫?

痛い口内炎になるのは嫌だけど、お酒は好きでどうしても飲んでしまう。

こんな隠れた悩みをお持ちの方もきっと居られるでしょう。

ここでは口内炎とアルコールの関係について考えてみましょう。

確かにお酒は、口内炎になりやすい人にとってはあまり良いことがないと言うのが、ちょっと悲しい現実ではあります。

それではお酒のどこがどんな風に口内炎にとって悪いのか。

まずはお酒が及ぼす悪い影響について見て行きましょう。

そしてその次に、それでもお酒を飲まなければいけない時にはどんな事に注意すれば良いのかを考えてみましょう。

 

お酒は口内炎を誘発するドライマウスのもと

 

お酒を飲みすぎて二日酔いになった時、目覚めた途端に頭痛とともに喉の渇きを覚えませんか?

これはアルコールの強い利尿作用によるもので、お酒を飲むとお酒と共に摂取した水分よりも多くの水分が尿になって体外に排出されてしまうからなんです。

あるデータによると50グラムのアルコールを摂取すると、約500~1000mlの水分が尿として排出されると言われています。

例えば瓶ビール大瓶1本が633mlでアルコール濃度が5.5%ですから、大瓶一本で約35グラムのアルコールを摂取することになり、この計算で行くと大瓶一本で350~700mlの尿が出てしまうと言うことになります。

それに加えてビールにはカリウムが豊富に含まれていますので、カリウムの利尿作用を含めるとさらに多くの水分が失われ、結果として飲んだ水分量よりも多くの水分が身体から出て行ってしまうのです。

濃度の薄いビールでこの状態ですから、もっと濃度が高い焼酎やウイスキーをたくさん飲んでしまうと、摂取した水分よりもはるかに多くの水分が尿となって体から出て行ってしまいます。

 

これがお酒を飲んだ翌朝の喉の渇きの原因です。

 

単に喉が渇くと言う感覚の問題だけではなく、この状態になると身体は脱水状態になり、皮膚や粘膜に必要な水分も奪われてしまっています。

当然これは口の中も同じで、完全にドライマウス状態になっている事は間違いありません。

口の粘膜の水分が奪われてドライマウスになると、食べ物や歯などとのちょっとした接触で粘膜に傷がつきやすくなってしまいます。

また、同時に唾液が少なくなると細菌が増殖して、潤っている時に比べて非常に不潔になってしまいます。

これはもう、口内炎にはもってこいの環境ですね。

お酒を飲みすぎると、身体中の水分が奪われて口の中がドライマウスになるので、口内炎になりやすくなってしまうのです。

 

口内炎ができやすい人の原因と理由

 

アルコールを代謝する時にビタミンBが使われてしまう

 

ビタミンBは私たちの身体のエネルギーの原動力になる大切な栄養素です。

ビタミンBはB1から始まってB2・B6・B12・ビオチン・パントテン酸・ナイアシン・葉酸など、ビタミンBと呼ばれていないものも含めて8種類がビタミンB群と呼ばれています。

脳や内臓や神経、筋肉、血液など人間のありとあらゆる場所で大切な役割を果たしており、当然皮膚や粘膜の健康の維持にも重要な栄養素です。

このビタミンB群はアルコールや脂質、糖質の分解にも大きな役目を持っていますので、お酒を飲みすぎたりした時には、そのアルコールや糖質の分解と代謝のために大量に消費されてしまいます。

特に粘膜や皮膚の維持に必要なビタミンB1がアルコールのせいで不足しがちになり、その結果、口の中が荒れたり肌荒れになってしまう事があるのです。

 

忘年会や新年会の季節に口内炎になるとか肌荒れがひどくなるとよく言われますが、これはビタミンB1が欠乏してしまっているからです。

さらに、アルコールはこの大切なビタミンB群の吸収を悪くして、なおかつビタミンB群の排泄を促すと言う意地悪もします。

粘膜の健康を守るビタミンBを大量の消費させてしまい、吸収も悪くするお酒は、やはり口内炎を起こしやすい飲み物だと言わざるを得ません。

 

口内炎の原因はビタミン不足?口内炎に効果的なビタミンB群とは

 

お酒は口の粘膜を刺激する

 

冷たいビールやアルコール度数の高いお酒を飲みすぎると胃が荒れてしまいますね。

これは冷たい物やきついお酒によって胃の粘膜が過剰に刺激されてしまい、ある意味では拒否反応をしているようなものなのです。

これは胃の粘膜だけに限らず、口から大腸までの一本の通り道を守っている粘膜全体に言えることで、当然口の粘膜にも負担がかかる事なのです。

仕事が終わって冷たいビールで乾杯すると、五臓六腑にしみわたって思わず身震いしてしまいますが、実はその時、口から腸までの粘膜全体が悲鳴を上げています。

ウイスキーのオンザロックなど、強くて冷たいお酒ほど、胃の粘膜や口の粘膜に刺激を与えてしまいます。

 

さらに炭酸飲料も粘膜には負担になりますので、冷たいハイボールや酎ハイなども飲みすぎると実は要注意なのです。

さらに、お酒にはおつまみが必ず付いて来ますが、お酒の席でのおつまみとして出てくる料理は、脂っこい揚げ物が多かったりワサビやカラシを使うものがどうしても多くなります。

これらもすべて粘膜を刺激するものですので、お酒の勢いで刺激の多いおつまみを食べ過ぎると、お酒の刺激とダブル効果で粘膜が荒れてしまう事になります。

もうひとつ、お酒を飲むと食事の時間がどうしても長くなりますね。

宴会があって二次会・三次会となると、延々と飲み食いが続いてしまいます。

実はその長い食事の間じゅう、口の粘膜はアルコールや刺激物からの刺激に耐え続けなければなりません。

家での晩酌ならまだ短い時間で済みますが、それでもお酒を飲まずに食事だけを済ます人に比べると、傍から見るといつまでもダラダラ飲んで!と言うぐらいの時間にはなりますよね。

刺激が長ければ長いほど粘膜は疲れ果てて傷つきやすくなるのです。

また、そのあと気持ちよくいびきをかいて朝までぐっすりと言うことになってしまうと、口の中の粘膜はたっぷり刺激を受けた後にしっかり乾いて、細菌が喜んで増殖するということになってしまいます。

 

それではどうしたら良いのでしょうか

 

ここまで読むと、もう口内炎になりたくない自分はお酒をやめるのが一番だ。

そう思ってしまいますが、なかなかそういう訳にも行きません。

お付き合いを断つわけにも行きませんし、周りが飲んでいるのに自分だけ急にやめるのは至難の業ですね。

ではなるべく口内炎の心配をしなくても良いようにお酒を飲むには、いったいどうすれば良いのでしょうか。

 

まず、お酒を飲む前に何か軽く食べておく事です。

 

それも少し脂っ気のある物、例えば天ぷらうどんとか、トースト程度のものを食べておくと、お酒の吸収が緩やかになり粘膜への刺激も穏やかに出来ます。

また、事前にビタミンBのサプリメントを飲んでおくのも良いでしょう。

そうする事でお酒の分解を助け少しでもビタミンBの消耗を防ぐ事が出来ます。

飲む時のおつまみは出来るだけビタミンBの多いもの、まぐろ、かつお、レバー、うなぎ、豚肉、ピーナッツ、枝豆、卵などを使った料理を選びましょう。

宴会などで自分で選べない時は、乾杯の後はしばらくあまり飲まずに食べる事に専念すれば、かなり効果的です。

これは宴会に限らず、アルコールを入れる前にお腹をある程度満たすことで、先ほど説明した通りアルコールの作用を緩やかに出来るからです。

 

お酒は勢いに任せてピッチを上げない事です。

 

強いお酒が先に入るとどうしても飲みすぎてしまいます。

冷たく度数の強いウイスキーのオンザロックや冷たい酎ハイはのど越しが良いですが、粘膜へのダメージが一番大きくなるお酒です。

出来ればビールの乾杯の後は日本酒の熱燗や焼酎のお湯割りなど温かいお酒が無難です。

ピッチを上げずになるべく自制しながら、会話を弾ませて楽しく発散して飲むのが、結局一番身体に良い飲み方だと言えます。

 

おわりに

 

お酒を飲んだ後はそのまま寝るのではなく、必ず口の中を清潔に洗って、水分を補給してから寝るようにしましょう。

これは翌朝までの間のドライマウスや口の中の細菌の増殖を防いで粘膜を守ることになり、口内炎を防ぐにはとても効果のある事です。

口内炎の心配をせずに飲むには色々な工夫が要るようですが、これは何も口内炎に限ったことではありません。

口内炎は体の状態の鏡の様なものですから、どんな場合でも身体に優しいお酒の飲み方を身につける事が何より大切だと言う事ですね。