口の中が痛くてろくに食事もできなくなる口内炎は本当に辛いものです。

薬局に行くと様々な口内炎の薬が売られていて、どれも一応効くのだけど結局また繰り返してしまう。

出来れば薬の力を借りずに、東洋医学のツボを刺激して口内炎が治らないだろうか。

口の中の痛みに効くようなツボなんて、もしもそんな便利なツボがあったらいつも押していたい。

でも、ツボ押しで口内炎治療と言われても何となくマジックみたいで、胡散臭い気がしないでもない。

そんな風に思う事はありませんか?

この記事ではツボと口内炎の関係について、またツボ押しでの治療法について見ていきます。

 

ツボとは

 

東洋医学では、病気というものは全部、人間の気力や水、血の通いが乱れた時に起こると言う考え方をします。

西洋医学に慣れてしまっている私たちにはピンとこないのですが、表に出てきたいろいろな症状には、必ず心身のどこかに本来の原因があって、その原因を正しく治してあげる事で初めて治療が出来ると言う考え方です。

もちろん口の中にできる口内炎もその例外では無く、実は心の状態や体の内臓の状態と非常に関係が深いのだとされています。

ツボと言うのは東洋医学で言う経穴(けいけつ)というもので、人間の身体の様々な場所に670もの種類があって、体内のいろんな内臓と結びついているとされています。

いわば、その内臓と外の世界との接点が経穴つまりツボという事で、このツボをうまく刺激してやることで、その内臓の気や血が活発になり元気になるというわけです。

ではいったい、口内炎は体の中のどの部分の不調で引き起こされると言うのでしょうか。

そしてそのツボとはどこにあるのでしょうか。

 

ツボと口内炎の関係について

 

実は東洋医学では口内炎は体の中の消化器系の内臓と密接にかかわっていると言われています。

これは胃が荒れると口内炎が出来ると言う西洋医学の知識と共通していますね。

ただし東洋医学ではそれに加えて気持ちの問題を重視しています。

怒りや焦り、精神不安定が脾(脾臓と膵臓)や胃に熱を籠もらせ、その熱が上に登って口の中に炎症を起こす。

これが口内炎だというわけです。

 

また、口内炎は大腸ともかかわりが深いとされています。

胃や大腸が元気で熱を下に放出してしまえば病気は起こらないのですが、便秘などがあるとそこで滞り、熱が逆流し口まで登って口内炎になると言うのです。

このように、口内炎には主に消化器系の内臓と繋がっているツボを刺激してやると効果があると言う事が分かってきました。

それでは東洋医学でよく使われている口内炎のツボをいくつかご紹介しましょう。

 

隠白(いんぱく)

 

隠白と言うツボは、両足の第一指(親指)の爪の生え際の内側(つまり人差し指の反対側)にあります。

このツボは脾臓や膵臓・胃腸の働きを正常に戻し、身体の免疫力や消化吸収力を高めると言われています。

古来の中国医学では脾臓や膵臓を合わせて脾(ひ)と呼び、この脾の状態が口に現れ、脾の不調が口の中の炎症(口内炎)として表面化すると言われています。

このツボを刺激する事で消化器系全般の臓器が活力を取り戻し、その結果口内炎にも効果があるとされています。

隠白のツボは、体全体の免疫力やエネルギーを活性化させるツボで、口内炎のほか月経痛や肩こり、イライラなどにも効果があると言われています。

隠白のツボの押さえ方は、一日に数回、両足ともそれぞれ3分程度指でつまんで気持ちよく感じる程度に押さえたり緩めたりを繰り返します。

 

合谷(ごうこく)

 

合谷は手の甲の親指と人差し指の間、ちょうど親指と人差し指の骨が合わさる部分の人差し指側の骨の窪みにあります。

押すと痛く感じる所です。

このツボは大腸と肺に関連するツボで、最も脳に刺激が伝わりやすいツボと言われており、数あるツボの中でも最重要で「万能ツボ」とも言われています。

合谷を刺激すると、脳内エンドロフィンの分泌が活発になり、頭痛・歯痛・生理痛など全身の様々な痛みや肩こり・アトピー・情緒不安定・視力回復などに効き目があります。

痛み止めと言えば口内炎にはもってこいのツボだと言えますね。

また、整腸作用が強化されますので便秘や下痢にも効果的で、このことから痛み止めだけでなく口内炎の原因を防いでくれるツボとも言えます。

合谷は骨の窪みにありますので、柔らかく押すと言うよりもどちらか言うと少し強めに、骨の内側の神経に届かせる気持ちで押すと良いでしょう。

押すのは1回3秒程度にして1秒休憩してまた3秒押すというようにして、これを5回繰り返します。

合谷を正しく押していると視力が一時的にすっきり回復してきますので、正しく刺激できているかどうかの目安になります。

 

口瘡点(こうそうてん)

 

口瘡点は両手の手のひら側の中指の付け根、その横皺の中央部分にあります。

このツボはとても分かりやすい場所にありますので、場所を間違う心配があまりなく、ネット上ではいくつかの歯医者さんでも、口内炎にこのツボを刺激することを勧められています。

口瘡点の効果は、唾液の分泌を促し口唇ヘルペスや口内炎の回復を早めることです。

また、口臭を押さえる効果もあります。

このツボはすぐに指圧しやすい場所にありますので、暇があれば常に刺激することが出来ますが、基本は1回5秒程度の指圧でこれを10回繰り返します。

また、口の右側にある口内炎には右手の口瘡点、左側には左手の口瘡点を指圧すると良いと言われています。

 

おわりに

 

薬を使わない東洋医学のツボによる口内炎の治療は、ステロイド剤などの新薬に比べますと効き目が穏やかかも知れません。

しかしツボによる治療は副作用も無く体全体の歯車を調整するような相乗効果があります。

合谷や口瘡点のツボは出先でも電車の中でも手軽に押せる場所ですので、ツボの場所を間違えずに押す習慣を身につければ、お金の要らない常備薬として強い味方になってくれるでしょう。